洗面台の鏡を覗く4人。

「そろそろ変装した俺らお払い箱だな」

ヒゲを剃り始めるアユム。

「マンゴーはないっしょ!?あれセコいね」

「やばかったんですけどぉ、マジで」

皆それぞれ、服を着替え、シャンプーで黒染めを落としていく。

その中でハチベーだけは何も変化がないままだ。

身仕度を整えると
「さぁ、MVPを決めてもらいに行きましょっかね!?」

「負けねぇよ」

4人は洗面所を後にした。

洗面所にはハチベーが「せめて」と奮発した「タクティクス」の香りが漂っていた。



アユム達が部屋に戻ると

「あの、部屋違いますよ。あっ。でも、この際居てくれた方がいいんですけどー」

目を輝かせながらマキが言う。

「アユムですけどー」

「マーサ君でーす」

女の子達は目をパチパチさせながら互いを見回す。

裕子だけが1人で笑った。

「取り敢えずぅ~。マンゴー食べとく!?」

女の子達は「マジ!?」と驚きが隠せない。

「ごめんよ、騙しちゃって」

アユムが言うと

「もしかして、アユム君とマーサ君てぇ、PCPの?」

マキが訊ねた。

「ピンポ~ン。大正解」