「薬以外、盗られても困らねぇし」

そう言いながら南はよく笑っていた。


「おーぃ、返事しろよぉ」

ナツは言いながら南に電話してみる。


下にTWが在ったから居るハズなんだが―


部屋の奥から南の着信音GMSの「No rules」が鳴り続ける。


「お前意味分かんねぇ。居んじゃねぇかよ!入んぞ」

ナツは靴を脱いで奥へ入って行く。

サクラはナツのオールスターを綺麗に揃えて玄関先で待っている。





奥の部屋で布団もかけず横になっている南を見つけた。


「うっわ。クッセェ!窓開けんぞ。てか、何時まで寝てんだよっ!!起きろっっ」


窓を開けて振り返ったナツは異変に気付く。


身体を揺すっても反応が無いー


「おいっ!!南っっ!!いい加減にしろよっ。その芝居つまんねぇぞ!!全っ然、笑えねぇよっ!!!!!!!」


ナツの声が徐々に大きくなり、そして荒々しくなっていく。


その声を聞いてサクラは、一瞬で事の内容を悟った。


以前にも薬仲間が同じようになった事があったのを思い出したから。