ナツとサリーと南は悩んでいた。

Vo.ナツ
Gr.サリー
Ba.南

肝心のDrがいない。

どうせやるなら打ち込み(機械)じゃなく生音がいい。

それが皆の意見だった。

しかし、そんな重い空気を一瞬で軽くする吉報をハチベーが持っていた。

「そう言えば、確かアユム君がドラム叩けたハズですよ」

「アユムって誰よ?」

「俺をスケボーで殴った人っすよ」

「あ"ぁっ!?あ~ぁ~!!いいねアイツ。ヨシッ!すぐ呼べハチベー。呼ぶっきゃねぇ!!絶対呼べっ」

ナツは水を得た魚の如く急に明るくなった。



一時間位してトライアンフの音が聞こえてきた。


「相変わらず爆音ですこと。ハチベーお迎えに行ってあげて」

ハチベーがアユムを連れてきた。

「悪いね呼び出して。実はお願いがあってさぁ」

「いーよ。それよっか、回りくどいの嫌だからストレートに頼むよ」

「じゃあ、俺のバンドのドラムに決定していい?」

「はぁ!?嫌だよ。だって俺ギターだもんよ。ギターならいいよ」