編み込みの男が顔を歪ませる。


「汚ねぇ顔近付けんなよ。口が臭うぜ。お前らはレプリカが精々だっつってんだよっ!!」


「んごふっ」


言い終らぬうちに編み込み男の鼻から血のミストが散布し折れたのが判った。

(雑魚から片付けるか)

集団でないと何も出来ない奴ら。

その証拠に、殴られる痛みを初めて知り、牙を抜かれたように怯える。


「お前らが今日ココでボコボコにした奴さぁ、死んじゃったんだわ。なぁ、誰が1番殺った!?誰が殺人犯だ?」


それを聞いた4人は互いの顔を見合わせ、ある方向に目を向ける。


その方向の先には、偉そうなデブのハゲがいた。


互いの損得により、平気で仲間と呼ぶ奴を売り飛ばすクズ共。

“絆”なんてあるハズもない。


「おぃハゲ、最後にごたく聞いてやるぜ!?」


「俺が殺した証拠なんて何処にも無ぇよ」


ナツはコヤジの足に刺さっていたナイフをポケットから出し、他の4人に見せる。


「これは誰んだ!?」


皆一斉にハゲを見た。


「はい残念。まずは詫びろーっ!!」


まず何よりもコヤジに謝らせたかった。

なのに

「馬鹿かテメェは!?死ぬのは弱いからだろ!?」

心の芯から腐っている奴もいるらしい。