目を閉じて、唇を噛み、痛みを求めるかのようにジックリと味わう。

「大丈夫?もう止めとく?」

英太郎が気遣う。

「まだいけます」

ナツは完成を急いだ。

1日でも早く自分を変えたかったから。

部屋の中は、いつの間にかトランスが流れていた。

(あっ!?この曲)


南が好きだった曲が流れ出した。

(南、どうしたら俺は変われるかな?なぁ、教えてくれよ)

ナツの目に光る物を見た英太郎

「痛かった?」

「いえ、汗が入っただけっす。気にしないで下さい」



こうして2人は極道の道へ一歩踏み出していった。