トムが訊いた。

「ナツ、お前いつも男だけでいるけど女とかいないのか?今日はXmasだってのによ」

今日もいつもの四人でVanillaに溜まっている。

ナツはホープに火を着けながら苦笑いした。

すると南が

「コイツ女いつも3、4人はいますよ。でも本気で付き合わないんすよ。なぁ?」

「ん?別にそんなんじゃねーよ」

そう言ったナツの左耳に4つのピアスが光る。

ナツは今迄女に告白した事がなかった。

全て告白されて付き合うのだが、そのうちフラれてしまう。



「ヤサシスギル」



それが共通した理由。


別れの時フラれるのはナツなのに、いつも相手が泣いていた。

「何で何も言ってくれないの?」

「何で怒ってくれないの?」

「ホントにアタシのこと好きだったの?」

咎められながら背中を見送ってきた。

左耳のピアスはその度に1つまた1つと開けてきたのだ。

最近では付き合わずにある程度のキョリを保って女と接するようなった。