肩を震わせていたあやは、泣いていたのではなく、爆笑をこらえていたらしい。 そして、あたしたちはカラオケBOXに移動して、あずきの話を聞くことになった。 「名前はね、五十嵐亮って言うの!」 あずきは笑顔で話を切り出した。 あやは一向にマイクを離さない。 「でねでね!話し聞くより見てもらったほうが良いと思ってえ〜」 「え?」 ガチャッ────── 部屋のドアが開いた。