君と出会って

「今なら、なるほどなーって思う事が多いね」

真由はアルバムを閉じて笑った。

…その笑顔は色褪せる事なく、相変わらず俺をホッとさせる。

「じゃあ、次もお願いね」

5冊も…

「明日までには無理だよ」

さすがにこれは無理だ。

「いいよ、いつでも。
私が家に帰った時でもいいし」

あ、珍しい。

いつもなら『早く見たいー』って言う癖に。

「…だって、色々忙しいでしょ?」

真由は俺を上目使いで見つめる。

「今日、そーちゃんが来る前に彩子さんと祥太郎くんが来てくれて」

真由は一瞬、目を逸らしてから

「一緒に光くんも来たよ。
…今年は国内で走るんだよね。
しかも、ウチのチームで」

まだ、黙っていようと思っていたのに。

本人が来て話していたのか。

「…うん、そうだよ。
去年、俺が引退するのとほぼ同時に水面下で決まっていたんだ」