君と出会って

「えー!そうだったの?」

昔からずっと応援してくれている女性ファンの人は

「ここでのんびりしている時間なんてないじゃない!!
早く行かないと!!」

と、俺の背中を押してくれた。

本当に、有り難い。

周りも頷いてくれて、俺は頭を下げた。



すぐにレーシングスーツから普段、ツーリングに行く時の服装に変えた。

「念のために持ってきていて正解だった」

と至が用意してくれたのは俺が個人的に所有しているYZF1000R。

「ちゃんとセッティングしてるから安心して乗りな」

至はそう言って笑った。

「ありがとう」

俺はヘルメットを被り、バイクに跨がる。

普段、見かけない服装に、更に自己所有のバイクとあって、色んな人が写真を撮ってたけど…

思わず苦笑いをしてしまった。

「お気をつけてー!!」

チームのメンバーやファンの人達に見送られて俺はサーキットを後にした。