君と出会って

雨が降っているというのに。

今日は転倒する気がしない。

ただ、走り抜く。

それしか考えていなくて。



決勝が始まると最初の1周目が終わる頃には2番手まで順位が上がっていた。

どう抜いたのかは覚えていない。

ただひたすら。

自分の走りに集中した。

転倒せずに走り抜いて。

真由に会いに行く。

…きっと真由の事だから。

泣きそうになっているに違いない。



目の前を走る隆道。

ぴったりと後ろに付いた。

頼むから。

早く走ってくれ。

俺は…早く終わらせたい。