「…楠木くんっ…早いっ」
こんな早く階段下りたことないよってぐらいの勢いで下りたら、足がもつれてしまい思わず楠木くんに声をかける。

「あっ…ごめん。早かった?」
「……うん」

下駄箱に着いたらようやく止まってくれた。
それと同時に手も離される。

男の子と手を繋いだのなんて小学校以来かも。
今さら照れてきた。