世界から



どこからか声が聞こえてきた

それは美しい旋律で

それは美しい音色で

この町に響き渡る


「な・・・・、まさか、これは」
執政官は驚愕した
民衆も少し動揺したあと、叫びだす

「う、歌だっ!」
「魔女の呪文だ、呪われるぞ!!」

兵士たちは混乱して、どうして良いか分からなくなっていた

「この声・・・あっ」
自分の声が出せるようになったことに、エリオは気付いた
「貴様・・・何をした?」
執政官はシオンを睨みつける。その目には少し焦りが感じられた

「したんじゃないさ、これから・・・するんだ」
「何のことだ、貴様に何の得があって・・・」
「そうしたいと思った、それだけさ」