少しずつ、何かが違っていた。それはほんの僅かな差でしかないのだけれど、それでもいつもの日常から少しずつ・・・、少しずつ遠ざかっている気がした。
雨は止むことなく、風に飛ばされた水滴が何度も何度も窓ガラスに体当たりをしている。
「・・・おかしいな、俺はもう30分くらいは寝てたつもりなんだが」
起きてみるとまだ授業は始まってないようだった。周囲の話の内容からすると、ホームルームすら始まっていないようだった。
クラスメイトが数人職員室に向かったらしいが、それも15分ほど前のことらしい。
「リクもまだ帰ってこないし・・・」
ソラが不安そうな顔をしていた。
不謹慎だがそうしてた方が少しは女の子らしい感じがしていていいんじゃないことシオンは思った。
仕方ないな、シオンはそう思って立ち上がる。
「じゃあ俺が探してくるよ、何かまだダルいけど、さ」
ソラが「あ、あたしも・・・」と言いかけたが、
「留守はよろしくな、生徒会長さん」
ちょっとカッコをつけてみて、教室から飛び出した。
後で少し恥ずかしくなってきた。
とりあえずリクが向かっていった図書室に向かうことにした。
先にトイレを探すべきだったのだろうが、何故かそこには居ない気がして、何故か図書室に居る気がした。
リクが図書委員だっていうのもあるが、別にこの状況でそれは大した問題ではない。
とにかく一刻も早く図書室に行かなければならない。そんな気がした。
今日は本当におかしな日だった。
だが、もっとおかしいのはこれからだった。
図書室へ行くまでの途中、誰とも出会わなかった。と言うより、誰も“居なかった”のである。
職員室に寄ってみたが、中には誰もいなかった。
先ほどここに向かったという連中は一体何所に行ったのか・・・
妙な胸騒ぎを抱えてシオンは図書室へと急いだ。
雨は止むことなく、風に飛ばされた水滴が何度も何度も窓ガラスに体当たりをしている。
「・・・おかしいな、俺はもう30分くらいは寝てたつもりなんだが」
起きてみるとまだ授業は始まってないようだった。周囲の話の内容からすると、ホームルームすら始まっていないようだった。
クラスメイトが数人職員室に向かったらしいが、それも15分ほど前のことらしい。
「リクもまだ帰ってこないし・・・」
ソラが不安そうな顔をしていた。
不謹慎だがそうしてた方が少しは女の子らしい感じがしていていいんじゃないことシオンは思った。
仕方ないな、シオンはそう思って立ち上がる。
「じゃあ俺が探してくるよ、何かまだダルいけど、さ」
ソラが「あ、あたしも・・・」と言いかけたが、
「留守はよろしくな、生徒会長さん」
ちょっとカッコをつけてみて、教室から飛び出した。
後で少し恥ずかしくなってきた。
とりあえずリクが向かっていった図書室に向かうことにした。
先にトイレを探すべきだったのだろうが、何故かそこには居ない気がして、何故か図書室に居る気がした。
リクが図書委員だっていうのもあるが、別にこの状況でそれは大した問題ではない。
とにかく一刻も早く図書室に行かなければならない。そんな気がした。
今日は本当におかしな日だった。
だが、もっとおかしいのはこれからだった。
図書室へ行くまでの途中、誰とも出会わなかった。と言うより、誰も“居なかった”のである。
職員室に寄ってみたが、中には誰もいなかった。
先ほどここに向かったという連中は一体何所に行ったのか・・・
妙な胸騒ぎを抱えてシオンは図書室へと急いだ。

