「・・・・・!!」
サーベルがシオンの頬をかすめた。そこには赤い線が浮き上がり、血が一滴だけ滴り落ちる
「ふ、ふははっ、なんだよ・・・こっちは効くのかよ!!」
「らしいな、でも・・・もう当たらない」
黒マントは何度もシオンに斬りかかるが、一度も、かすることも無かった。
「何でだろうな、動きが・・・全部見えるんだ」
これが俺の“能力”って奴なのか・・・でもさっきのカマイタチみたいなのはどうやって・・・
シオンは一瞬考えたが、黒マントのほうに専念することにした
「畜生、何故・・・“能力”を持った俺が・・・神に選ばれたこの俺が、てめえら人間にいいいいいいいいいい!」
「愚かだな、人間」
ロゼがあざ笑うようにして言った
「て、てめええええええ」
黒マントがサーベルを振り上げた
「包み込め」
ロゼが黒マントの方を見て、言い放った
マントが持ち主の全身を包み込み、きつく締め上げた
「・・・・・っ!!!」
黒マントは声も出せなかった。もがくがマントからは逃げられなかった
「さて、その出血ではもうそれほど持つまい。酸欠か出血多量、好きなほうを選ばせてやる、死ね」
「っ!!」
黒マントは激しくもがいた
「~~~~~~~っ!!!」
黒マントはもがいた
「・・・・っ!!!」
黒マントは動かなくなった
「・・・・・・・」
黒マントはショックした
「私の部下に、詫びて来い」

