奴隷と悪魔




「美衣菜!」



 あ、茉里唖の声。



 今度は本当の茉里唖かな?



 私は警戒して後ろを振り向いた。



ホッ。



 本物の茉里唖だ。



 っていうか私茉里唖を探してたんだっけ?


「茉里唖!どこ行ってたの?」



「保健室。朝なんかぼーっとして包丁で手ぇきったところの傷口が開いた」



「ほ、包丁!?大丈夫なの?」



「ああ、大丈夫。軽い傷」



「ならいいけど。っていうか茉里唖料理できるの?」



「できるよ。知らなかった?」



「知らなかったよ!全然!だって前はいっつも私がお弁当作ってきてたし、最近はパン買って食べてるじゃん」



「あー。そっか」



 あー。そっかって。



 私もしかして茉里唖のこと何も知らないんじゃない?



 茉里唖ができることとか、茉里唖が好きなこととか。



 茉里唖の友達だってほとんどしらない。




 あれ?




 私ほんとに茉里唖のこと全然知らない!



 大ピンチ!!