『桜』と『はちみつ色』の君 【短編】



 少し暗くなりかけた雰囲気をあかるくしようと、

 「そうなんだぁ〜。
 でも、羨ましいなぁ。始めからそんな綺麗な髪の色なんて。
 私なんて、日本人形みたいな真っ黒のストレートなんだもん。」

 ちょっと拗ねたように髪を見た。


 「そう? 僕は真っ黒な髪、すごく綺麗だと思うよ。」

 椿の髪を手で持つと、そっと髪にキスを落とす。

 「えっ?・・・!?」


 その自然な動作に、びっくりするやら、恥ずかしいやら・・・。
 口は、金魚みたいにパクパク 。言葉が出ない。
 顔と言わず、体全体が紅くなるのがわかる。




(あぁー、めっちゃ可愛いぞ。ギューーーーってしたい!! 

いや、いや、待て。会ったばっかりの子を抱きしめたらヤバイだろう! いくら可愛いなぁって思っても・・・。引かれて警戒されたくないし・・・。)と
蒼一朗は自分に言い聞かせ、無難に椿の頭を撫でながら微笑む。...




 『心持ちりっぱな日本人』が、こんなフェミニストな言動を・・素でやる・・・かなぁ?と考えていると、さらに紅くなるような気がして、何も考えないように桜だけを見ることにした・・・。