聞こえないけど、何か話しているみたい。
「お兄ちゃん、本当に友達なの?彼女なんじゃないのぉ?
僕、お邪魔虫にはなりたくないよ〜。」
「ち、違うって!昨日、ここの神社で知り合ったばっかりだって。」
「昨日、知り合ったばっかりなのにドライブに誘ったの?
お兄ちゃん、やる〜。もしかして狙ってるの?」
「ドライブじゃなく、花見だろ! 桜が、桜が好きだって言うから誘ったん・・・」
話している途中で私に気付いたらしく、なぜか蒼一朗さんは固まっている。
どうしたのかな?
「お兄ちゃん!しっかりしな! 可愛いからって、見惚れない!!お姉さん、困ってるよ!」
「(可愛いって?)あぁ、洋服? 出てくる前に母に捕まって着替えさせられたんだよ〜。何か勘違いしてるみたいで・・・。」
「(洋服じゃなくてお姉さんなんだけどなぁ・・・。)
とっても良くて似合ってますよ。」
「そう?ありがとう。えーと、蒼一朗さんの・・・弟くんだよね?」
しゃがんで、目線を合わせて言う。
