3学期が始まって3日目。 教室の中は、相変わらずピリピリしていた。 いつもふざけあっている明日美とケンでさえ、一緒に単語カードを見合っていた。 俺はいつも、教室に入ると、瑠璃を探す。 瑠璃は今日も、参考書を広げ、ひとりで集中して勉強していた。 意を決して、おはよう、と声をかけようとした、 その時。 『瑠璃ちゃんっ。』 後ろのドアから声がした。