―時刻は、夜8時すこし前。
俺は、制服のまま瑠璃の家の前にいた。
左肩にスクールバックを引っかけ、右手には瑠璃のお守りを握りしめていた。

俺の家から2分ほど歩いた場所にある瑠璃の家は、夕食時なのか、リビングにはあかりが灯り、食事のいい匂いがした。


…………よし。

俺は意を決してベルを押した。