これが俺たちの日常だった。

俺は、瑠璃をそんな意識することもなく、その場その場の感情で、瑠璃に接していた。

それが瑠璃にとってどんなものだったのか…
俺には想像できるものではない。

その時は、瑠璃の笑顔がそこにあれば、俺の世界はカンペキだった。


日常はあまりに穏やかすぎて、時の流れは早かった。

俺たちは、人生一回めの正念場、高校受験と戦う季節にいた。