討竜の剣

そして、紆余曲折を経て思いは結実した。

俺の背中にある討竜の剣。

これで駄目なら、もう手立てはない。

ドーラは汚竜の手で滅び行くのを待つしかない。

「着いた…」

話しているうちに、ナハトは街の入り口に立ち止まった。

「…私が住んでいた街…汚竜が現れるまでは…たくさんの技術者で賑わっていた…」

街の入り口には、『ようこそ世界最高峰の技師の集う街へ』と書かれた看板がある。

今は煤けて読み取るのが精一杯という状況。

ゴーストタウンの様相を呈していた。

「アキラ…ここまで来てくれて有り難う…」

突然。

何を思ったのか、ナハトは俺に手を差し出す。

「剣を渡して…ここまで本当に有り難う…感謝の言葉もない…」

「ナハト…?」

真意をつかめない俺に対し、ナハトは微笑んだ。

数えるほどしか見た事のない、ナハトの笑顔。

「ここからは…私の仕事…私がその剣で…汚竜を倒す…アキラは…ファイアルに戻って…」