「あっ高橋!!教科書貸して」

「佑樹ーまたかよ!!何の教科書??」

「理科ー!!」

「無理!!さーちゃんに貸すから」

「はぁー??最悪…」

「早いもん勝ちぃーぢゃあねー」

あたしは3組の教室に向かって走った。

「たーかはしー!!」

「うわっ!!児玉先生っ」

「うわっ!!とは何だ」

この先生はあたしたちの担任の児玉伸太郎【コダマ シンタロウ】先生

「何ですか??」

「廊下を走るなって何回言ったらわかるんだ!!」

「すんません!!」

「何がすんませんだ!!」

そういって児玉先生はあたしの頭を出席簿で軽く叩いた。

「いった!!」

「このくらいで痛いわけないだろ!!」

「痛いもんは痛いよ」

「おまえ今日は教科書貸してないだろうな!?」

「げっ…」

キンコーンカーンコーン

ナイスタイミング!!

「あ!!チャイムだ!!ぢゃあね先生」