「涼の従兄弟可愛い!今から育てればいい女になるよ?」

冗談で友達が言った。


育てる?絢を?

冗談じゃあねぇ!いつも大変なのに…ゲーセンくると…

「この子星川紗絢に似てない?」

気づきだした!

星川紗絢は今もっとも注目されている女優さんで絢の母親。
俺から言えば叔母になる。


星川紗絢の娘だと知られると面倒なことになる!!

「そうか?似てないよ!もう帰る時間だから、じゃあな!」

女子たちの中心にいる絢を無理矢理抱えて、ゲーセンの外に出た。

「涼ちゃん!まだ一つしか取ってない!!」

ぬいぐるみ一つでは不満らしく抗議してきた。


呑気な子だな…こっちはこんなに疲れてるのに…


「また今度取ってやるからな!今日はいいだろ?」

頬を膨らまし怒る絢を駐車場まで連れて行った。



ほぼ毎回こんな風に絢に連れ回されている…

俺の苦労はまだまだ続くのか……?




end
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