「せーんーぱいっ!」



よく晴れた、冬の朝。



最近は冷えて、寒い日が続く。



だけど、あたしにそんなのは関係ない。



いつもの駅の。



いつもの自販機の前で。



いつものホットココアを飲みながら。



いつも待ってる。



いつも同じ時間に。



あの人はやってくるから。



「…またお前か」



そしていつもの溜め息を口にする。



「今日も奇遇ですね(嘘)一緒に行きましょ?」

「…朝からうるさい」

「まったまた~、照れないで下さいよ」



あたしは先輩の腕を引き、電車に乗り込む。



いつもの事ながら、通勤通学ラッシュの電車は満員。



ぎゅうきゅうの状態。



「今日も多いですね」

「……あぁ」