「イイエ……。なんでもありません」 平静をよそよい、闘華はぎこちない笑顔を作り、答える。 「そうですか」 作り笑いの仮面を見抜けほど、アークは達観しているワケでも無く、ただ安堵の声を漏らした。 「ところで……、何事でしょう?」 心を落ち着かせ、闘華は出来るだけ冷静に声を掛ける。 「アァッ!?……反乱軍の砦が、敵襲を受けておりますっ!!」 アークは思い出したように報告すると、予測不能な出来事に眉をひそめ、指示を待った。