鬼 鴉【総集編】




迷い―



考え込む闘華は、思案に杞憂し、苦悩する。


ブレイドの言葉は、ある意味、極端であった。


徒党を組む―


利害の一致から、組織の拡大―


根底にあるモノは、欲である。


まざまざと見せつけられた欲望に、闘華は吐き気すら覚えた。


闘華は茫然自失のまま、視線を宙に泳がす。


闘華が手に入れたモノ、手に入れたかったモノは幻想であろう。


それでもソレに固執したのは、兄でもある鬼人に対する見せしめ、だったのかもしれなかった。