まだ若く、未熟な闘兵衛では、桃華の背負うモノ全てを理解する事は、不可能であった。 家督、血筋、他人にはわからない重荷である。 それでも闘兵衛の心遣いは、桃華の心情を和らげるには、充分なモノであった。 完璧な人間などいない。 その時を精一杯生きていく事こそが、ヒトとしての成長を深く意味するのだろう。