「アンタらが手を下さなくても、勝手に自滅しそうな勢い……。だネ!」


冷笑を浮かべ結論を口にするジェノスは、台詞の最後に五本の指を爆発させるようにパッと広げ、泡が弾けたかのように見せる。



「先に潰すサ……」



銃佐ェ門は弾丸をつまみ上げ、不敵な笑みを浮かべると、ソレを睨みながら呟く。


鬼鴉と敵対しながらも、銃佐ェ門は敵を眼中に入れていない。

憎しみをぶつける相手の事情を無視して、全てを恨む。


澱んだ感情は危うい空気を、孕んでいた。