回転しながら、床に叩き突けられる闘兵衛。


静かに着地する、紅拳。


対極的な2人に、沈黙が訪れる。


すぐに闘兵衛は立ち上がるが、身体はよろけて、左腕は力なくぶら下がっていた。



「ハズれましたか……」



紅拳は無表情のまま、己の技の犠牲者、闘兵衛を見つめてその症状を口にする。


左肩と、上腕接合部の、脱臼。


さらに、脳震盪。


闘兵衛はだらし無く鼻血を垂らすと、頬を吊り上げ、凶暴な牙を剥くのであった。