闘兵衛の絶え間無い連撃に対し、紅拳は要所要所で反撃を放つ。 絶妙な間、である。 空を切る闘兵衛の拳に反し、紅拳の打撃は確実に闘兵衛へ命中していた。 『ゴッ』 鈍い音を立てる打撃を、闘兵衛は紙一重で防ぐという、人間離れした反射神経を見せる。 それでも、闘兵衛の攻撃は当たらない。 「……チィッ!?」 紅拳に避けられ、反撃を打たれ、拍子を崩されるたびに闘兵衛は舌を打ち苛立っていた。