紅拳に、もしも、という言葉は必要無い。 完成体。 紅拳を形容する上で、最も相応しい言葉であり、適した言葉であった。 野生の獣でも、自分より強い生物には挑まない。 ソレに近いモノでもある闘兵衛は、正直逃げ出したい衝動にも駆られる。 だが、退けない。 それは、意地であった。