「……興味があるのは、貴方だけです」 紅拳は返答と同時に手に持っている棍を、後方へと軽く投げ捨てる。 そしてゆっくりと両脚を肩幅まで拡げ、ゆったりと両腕を胸の高さまで運び、構えた。 その動きに、一切の無駄がない。 「嘘、だな……」 闘兵衛は紅拳の説明をあっさりと否定し、両拳を眼前に掲げ、右腕のみ少し前方に出す。 腰は下げ気味に重心を落とし、いかなる動きにも対応できるように構えていた。