「……不自然、ですゼ」 黒船、甲盤上― ジェノスの後方より、声を掛ける人物がいた。 「確かにキナ臭いネェ?ヴォルト……」 島を見据え、ジェノスは後方に立つ男性、部下でもあるヴォルトに話し掛ける。 40代近い年齢、茶色い髪に白髪が混ざったその姿は初老を思わせた。 明らかにジェノスよりも年上であるヴォルトなのだが、一歩下がり仕えるように存在している。 まさに腹心、ジェノスにとって右腕といえる人物だった。