鬼人の思惑など、知った事ではない。 (闘華殿。貴女には、申し訳ありませんが……、武道家冥利に尽きる相手が参上します) 紅拳は戦いに備え、静かに闘気を研ぎ始める。 その姿は、不純なモノを一切省いていた。 ただ純粋に、闘う、という行為を色濃くするようにも思える。 「楽しみ、ネ……」 紅拳は淡々と呟くと、その時を待つのだった。