「おそらく嘘でしょう。あの人は憎まれ口を叩いても、結局は他人の為に動いていますから……」
そこまで言い切り、皐月は微笑みを浮かべる。
「……っチィ!!」
禁は不快を感じ、大きく舌を打つ。
自分とは違うナニかを、禁は違和感を感じていたのだ。
「?」
その禁の行為に、皐月は首を傾げる。
「おしゃべりは、そこまでだヨ……。どうやら、ここが、悪党共の集結場らしいネェ……?」
先頭を歩くジェノスは、冷笑を浮かべ、呟く。
自分らも含めて、という意味であろう。
ジェノスらの眼前には、大きく立派な扉がそびえ立っていた。
