「……っ!?」
紙洲の言葉に、緊張感が走る。
桃太郎は空気の変化を感じ取り、息を飲む。
先程までの和みとは無縁とも思えるほどの殺意、闘兵衛の気配がどす黒い殺気を孕んでいく。
闘兵衛が街に下りて、三週間が過ぎている。
それまでに鬼鴉の情報は無に均しく、それでいて毎日を送っていた為尚更であった。
「で、悪い情報は?」
強烈な殺気を抑えながらも、闘兵衛は紙洲に続けるよう促す。
「……鬼鴉、である人間の名も分かっていてナ?緒方 剣山 という、浪人だ」
「!!?」
紙洲の言葉に、桃太郎は耳を疑った。
「……緒方さんは、何処にいる?」
闘兵衛は冷静に、何事もなかったように問う。
「?……街にいる、と、思うが……」
紙洲は闘兵衛の無反応ぶりに少し驚きながらも、返答していた。
