「……最初から男の貴様に、一生この苦しみは、分からんだろうよ?」 まるで、禁は己の背負うモノが絶対であるかのように、頬を引き攣らせ、声を発する。 「……浜辺で旅の理由を聞いた時、お前は自分の事を、海賊の娘だと言ったな?」 闘兵衛は初めて禁と出会った時の事を思い出し、尋ねていた。 「過去にしがみついてるのか?過去に縛られたいのか?」 問い質すその言葉は、禁の心情をほじくり返す。 「いまだ昔にこだわるなら……、テメェは、死人のままだ」 闘兵衛は無表情のまま、静かに言い切るのであった。