「恐らくトゥルウの小僧が、所持している……。誘う者共が、追尾しているからな?」


青い法衣の男は、自分に言い聞かせるように答えると、鎧の男と真向かいの椅子に腰を下ろす。


過剰なほどの超感覚は、神卸しの短剣を感じ取ると、延々と追い続ける。

トゥルウを追尾するのだから、そういう事なのだろう。



「……ルソウの方には、神官戦士らを追い掛けさせている」


つまるところ、ルソウは神卸しの短剣を持っていないという事だが、だからといって、放っているワケにはいかない。


どちらにしても、追撃は完璧であるといえた。