「鬼鴉、総帥の妹らしいネェ?……健在、よ」


「そう、か……」


その女と闘兵衛との関係は、ジェノスにはわからない。

ジェノスの知る情報によって、闘兵衛がどう反応するのかを確かめようとする。

しかし、闘兵衛は素っ気ない態度で呟くと、何事も無かったように歩き出していた。



(……いろいろワケ有りみたい、ね?扱い難い駒かもしれないけど……)


闘兵衛の背中を見つめ、ジェノスは自分の思案を巡らす。


(俄然、盛り上がってきたワ……)


ジェノスは闘兵衛の背中を見送りながら、ほくそ笑むのだった。