「……」 闘兵衛はナニも語らず、黙している。 ジェノスも冷笑を浮かべて、伺うように闘兵衛の顔を見つめていた。 「その女は……、生きていたか?」 無表情のまま闘兵衛は向き直り、確かめるように尋ねる。 互いに戦い合った仲なので、語り合うより相手の性格がわかるだろう。 しかし、ジェノスは攻撃を重ねたものの、闘兵衛には攻められていない。 慎重なのか、あるいは他に理由があったのかは、ジェノスにも判断しかねていた。