鬼 鴉【総集編】




黒船内の廊下を歩いているジェノスに、近寄って行く人影があった。



「ジェノス船長……」



闘兵衛である。


闘兵衛はジェノスに声を掛けながら、接近して行く。


「なんだい?」


特に表情を変化させず、ジェノスは応対した。

しかし、先程から話題になっていた闘兵衛の登場である。

ジェノスは無表情を装いながらも、その口から発せらる内容に興味をそそられていた。



「……黒い肌の大男と、赤い服の女は、仲間ではないんだな?」


「?」


闘兵衛に突然された質問を、ジェノスは理解しかねて、小首を傾げるのだった。