「コレは……?」
ジェノスに渡された品物に視線を落し、銃佐ェ門は呟く。
「奪い取った物の中に、入ってたんだけどネ」
詳細を排除し、ジェノスは手短に説明を始める。
「回転銃っていう、銃の試作品らしいよ?」
ジェノスは少し斜に構えながら、簡単にまとめていた。
「ウチの連中は、銃を使えないからネェ?アンタさえ良ければ、使ってみな……」
回転銃に興味を示している銃佐ェ門に、ジェノスはそう言い放つ。
おそらく事実なのだろうが、相手の欲するモノを絶妙な間で与える。
ジェノスの、客に対する商売の真骨頂ともいえるのだった。
