「テメェッ……!!」 闘兵衛の言葉に、禁は揚げ足を取られる形となり歯軋りをしながら呻く。 自分の事を言わないのなら、他人の事情に口を出すな。と、闘兵衛は無言で睨み付ける。 人間の悪癖だろう、他人の領域に足を踏み入れ、互いに傷つけ合う。 そうする事でしか己自身の優位性や、存在意義を主張できない。 精神面の安定を保つ為、ヒトを陥れる。 人間とは、そういう生物なのだ。