「!?……あの丸腰の、若造にですかいっ?」 ヴォルトは、ジェノスのその言葉に驚き、すかさず問い返す。 「海上の悪魔……、覚えているかい?」 「人のナリをした怪物。ですかい?……アレは、生涯忘れる事の無い恐怖ですよっ」 狂気を掘り起こすような視線でジェノスが問い掛けると、ヴォルトは青ざめ震えながら、小声で呟く。 まるで悪夢を口にして、ソレが現実だと思い知らされたかのような、恐怖でもあった。