「勝手な事をっ!!」
禁は、ジェノスら海賊を尻目に口調を荒げる。
「こんな所で、乱闘するよりマシだろうよ?」
銃佐ェ門は火繩銃を収めながら、宥めるように口を開く。
いくら腕に覚えがあるとはいえ、多勢に無勢である。
わざわざ不利な状況で、戦う必要はない。
「……」
闘兵衛は、独り腰に手を当て石畳の上で待ち構えるジェノスに、視線を送ったまま沈黙する。
「俺が、闘ろうか?」
沈黙したままの闘兵衛に業を煮やした禁は、長巻きを肩に担ぎ、声を発した。
やけに好戦的な性格ではあるが、禁からしてみれば、である。
まとめ役として交渉権を得るには、矢面に立つ事も必要だった。
