「……」 沈黙し、窓の外の空を眺める闘兵衛に、一つの影が近寄っていく。 「闘兵衛殿……」 その影は、闘兵衛に向かい声を掛けていた。 「皐月、……か」 闘兵衛は特に驚く訳でもなく、影に向かって呟き掛ける。 皐月、と呼ばれた人影は女であった。 華奢な身体を黒装束に包み込み、その身体に不釣り合いな大太刀を背負っている。 顔は日本人形のように整っているのだが、まさに人形のように感情が全く表れていなかった。