思案に耽る鬼人は、重い口をゆっくりと開く。
「……満点だな。我が妹ながら、完璧な采配だ。損害に関して言えば、おそらく連携、挟撃の失敗なんだろうが……」
作戦の損失を見抜くように、鬼人は口を開いた。
文面だけで戦いの状況を把握する鬼人は、ソレだけで非凡な才能である事を、表している。
「机上で話しても、仕方のない事だがな?」
現場で起きた事を、違う場所で論じても意味を成さない。
ソレを知っているからこそ鬼人は、戦いの流れについては口を閉ざす。
「そうですね……。戦略と戦術を理解しているからこそ、と思います」
あえて内容には触れず、ロインは率直な感想を口にする。
鬼鴉の古参の面子を差し置いての、新参者の活躍はあまり聞こえのイイものではない。
「……これで、鬼人様の妹君此処に有り。と自他共に、認められるでしょう」
ロインは鬼人の妹である事を強調し、雄弁を振るうのだった。
