紅拳とアークは生命が尽き、ヒトの形をした肉の塊の群れの中を、黙々と歩き続ける。 数々の蛮族の兵士の死体が、その目的地を示すかのように倒れていた。 確信があるわけではないのだが、紅拳とアークの2人は、何故かその先を目指している。 その女性は、累々たる数の屍を廻りに携え、太刀を片手に、戦場の中央で立ち尽くす。 太陽の光を浴びるその姿は、全身を返り血に染めながらも不吉なモノでは無く、戦乙女の名に相応しい程の神々しさを漂わせていた。