その化け物は戦場にそぐわない赤い武道着に身を包み、速くも無く遅くも無い歩調で、縦横無尽に敵陣を闊歩する。 紅拳、であった。 たった一人で歩くその姿は、自殺行為に等しい事ではあるのだが、その手に握られた棍が紅拳に近付く事すら阻む。 明らかな温度差、速度の差は違和感を産み、紅拳という化け物の廻りには死が宿る。 不利な戦況にありながらも、均衡を保てるのは、この3人が戦場に存在していたからでもあった。