数百人の互いの兵士達が我先にと、怒号をあげながら斬り結び合う。

殺し合いに、少し出遅れた闘華の眼前に、蛮族の兵士が現れる。


「……っ!!」


いくら初体験とはいえ、覚えた技術は闘華に咄嗟の反応をとらせた。


剣と楯を構え、闘華に向かって来るその兵士は、擦れ違い様に太刀によって首を、頸動脈を斬られ噴水のように鮮血を撒き散らしながら、倒れる。



「っ!!」



続けざまに、闘華は蛮族の兵士の首を撥ねた。

さらに、足を止める事なく蛮族の生命を奪っていく闘華は、十数人目を斬った頃に散っていく生命を数える事を止める。



『ビッ』



返り血が、闘華の身体を赤に染めていく。


少し、人を斬る事に疲れて冷静になった闘華は、後方からの攻撃が無い事に気付いた。